CROSS TALK介護スタッフ 座談会

それぞれの役割を全うする
“チーム介護”が高齢化社会の一助に

天寿園会は「みんなのために-For the benefit of all 利用者を思い、その家族を思い、職員を思い、その家族を思い、そして、地域を思う」を経営理念に掲げています。
介護事業は特にその理念が色濃く反映されており、多彩な高齢者施設を展開。優しさに溢れた高齢者施設は、各地域に必要不可欠となっています。
特別養護老人ホーム「椿」副施設長の松下昌史さん、管理栄養士の三田唯花さん、介護職員の田中美幸さん、グループホーム「ふくろう宮前」リーダーの勝部諒さんに選ばれる施設づくりやチーム介護について語ってもらいました。

「椿」副施設長
松下 昌史
Masafumi Matsushita
 

1995年社会福祉法人天寿園会入職。2013年「椿」開設までの18年間、特別養護老人ホーム天寿園で勤務。
特別養護老人ホーム天寿園では、介護職員、生活相談員、介護支援専門員と様々な職種を経験する。
2013年「椿」開設以後は関東事業所の管理職として現在に至る。

「椿」管理栄養士
三田 唯花
Yuika Mita
2012年入社

2012年当法人に2013年「椿」開設スタッフとして入職。2012年の一年間は、青森で特別養護老人ホーム天寿園で介護、栄養管理の実践を学ぶ。
2013年「椿」開設スタッフとして異動し、管理栄養士として勤務。
介護の現場を知り、その上で高齢者に必要な暮らしを支える栄養管理の実践に取り組んでいる。

「椿」介護職員
田中 美幸
Miyuki Tanaka
2018年入社

2018年「椿」介護職員として入職。
入職後は、初めての介護業界に戸惑うこともあったが、入居者との触れ合いの中でやりがいを見出している。
何よりも「入居者との触れ合いを大事にし、入居者の最も近い存在でありたい」をモットーに日々の介護業務に専念している。

「グループホームふくろう宮前」計画作成担当者
勝部 諒
Ryo Katsube
2013年入社

2013年大学卒業後、新卒で特別養護老人ホーム椿の開設スタッフとして就職。
5年間の介護業務の経験の中でユニットリーダーを務め、2018年杉並区でグループホーム開設スタッフとして異動。現在、グループホームで計画作成担当者を務める。

人手不足と言われる介護業界ですが、
皆さんが介護の現場で感じるやりがいは何ですか?

勝部

私はいち職員として利用者から感謝されることもそうですが、リーダーとして施設全体で取り組んだことが利用者やその家族、地域、会社から評価されることにやりがいを感じますね。

田中

勝部さんは10人ほどのスタッフを束ねていますよね。私は介護未経験で入社して日が浅いので、とにかく目の前のことでいっぱい。でも、この仕事を始めてから同じ日がないと感じるくらい毎日が充実しています。

三田

「椿」では私が3階、田中さんが4階を担当しています。たまに顔を合わせるけれど、本当に楽しそうに仕事をしていますよ。

田中

三田さんは専門性を持った職種。同世代ですが、とても尊敬しています。

三田

ありがとうございます(笑)。私はやっぱり管理栄養士なので、利用者の栄養値が良化すると嬉しくなりますね。

松下

三田さんは「椿」オープンの時からのスタッフでずっと頼りにしています。介護現場の経験もある管理栄養士として、利用者やその家族からの信頼が厚いです。管理者としては利用者やその家族、地域からスタッフが褒められることに喜びを感じます。

勝部

私もかつて「椿」でユニットリーダーをしていましたが、介護士や看護師、ケアマネジャーなど本当に幅広い職種がありますよね。

三田

そうですね。私も食事介助などのほかに、介護職員のお手伝いをすることもあります。

田中

現場に携わるスタッフ全員で施設づくりをしている感じですよね。

松下

田中さんは経験を積んでもらい、資格取得にもチャレンジしてほしいと考えています。そういった中でフロアリーダーというのも目標にしていってほしいと思います。

田中

はい!色んな角度から、身近なスタッフの良い所を勉強させていただきます。勝部さんはリーダーとして、どのようなことに気をつけているのでしょうか。

勝部

そうですね。現在、私のチームには20代から70代までの幅広いスタッフが在籍しています。それぞれ、できることや得意なことが違うので、一人ひとりのスキルや、やりがいを把握することが大切。施設全体でやるべきことを明確にして導いてあげることです。

施設と会社全体を把握できる能力

確かに皆さん、イキイキとお仕事をされていますね。
やはり、まずはリーダーを目指してキャリアアップしていくのでしょうか?

三田

そうですね。でも、リーダーになると施設のこと、会社のことも考えて行動しなければなりませんね。

松下

その通り。三田さんも介護現場での経験がある管理栄養士の立場から「椿」全体を見てもらいたいと思っていますよ。

三田

今はまだ判断に迷うようなことも、自信を持って、松下さんがいない時でも問題を解決できるようにしたいです。

勝部

職員指導の積み重ねがケアの向上につながります。私も松下さんには大変お世話になりました。

田中

何でも相談できますよね。確認しなければいけないことと、自分で考えなきゃいけないことをはっきり伝えてくれます。

松下

天寿園会は基本的に、職員の判断を尊重します。会社の考えを理解してもらって、良い施設づくりを一丸となり励んでいってほしいです。

青森「天寿園」の知見から生まれた「椿」

青森の「天寿園」についてはいかがでしょうか?

松下

青森の特別養護老人ホーム「天寿園」は医療連携を実現させた施設で、これが一番の強みです。施設内で緩和ケア、看取りまでを視野に入れたターミナルケアも実践しています。

三田

私は青森で1年間研修をしましたが、食事に関する医療に重点を置いていましたね。

田中

私はまだ青森の現場に行ったことが無いけれど。興味があります。

三田

青森での研修期間は、良い意味で会社に長くいることが多かったです。居心地が良くて、充実した日々を過ごせました。青森で得たことを生かして、「椿」の方も高齢者施設を利用している人が最も楽しみにしている食事を医療的観点からもっと良くしたいと考えています。

松下

私は青森出身で、介護のノウハウは全て、法人本部がある青森の天寿園で習得しました。天寿園でケアをさせていただく上で、利用者の体調管理を一番に考えなければならないことであるということを学びました。利用者が元気なうちに好きなことをしていただくのではなく、健康な時間を長く持てるよう支援することで、その時間を多く持つことができるということです。そのための医療連携や多職種間の連携を身に付けることができました。

勝部

クリニックが併設されている「椿」は青森のノウハウを生かしてオープンさせたんですよね。

松下

そうです。地域への情報提供や現場スタッフの勉強の仕方などは青森がベースになっています。もちろん、青森と東京では地域性が違いますので、不安もありました。でも、実際にスタートさせてみると十分通じました。これは大きな自信になりました。特に東京での医療機関との連携、救急対応時の救急隊員とのやりとりでは、通じるどころか救急隊員からは情報提供や対応など非常に連携が取りやすいという言葉までいただくものでした。

三田

青森は口腔ケアのチームも確立されていますよね。私は今後、さらに栄養という専門分野と医療面の知識を勉強して、「椿」でも口腔ケアを充実させていきたいと思っています。

松下

はい。口の健康は全身の健康につながります。現在、青森では歯科衛生士らもチームに加わってもらい、体調管理を行っています。歯科衛生士が常駐して口腔ケアを実施している介護施設は全国的にも珍しく、天寿園ならではの取り組みです。これを参考にしながら、「椿」においても口腔ケアに特化したチームも育てていきたいですね。

人と関わる楽しみが介護の現場にはある

良い施設づくりはそこで働くスタッフが重要になります。
天寿園会はどのような仲間を求めていますか?

松下

明るくて元気な、田中さんのような人ですね(笑)。やる気さえあれば、お手本になる先輩がいて勉強できる場もあるので、どんどん成長できると思います。

三田

田中さんはどうして介護職を目指したのですか。

田中

もともとは保育士を目指していたのですが、祖父が倒れて施設に入ったんです。それがきっかけで、介護の現場に興味を持ちました。私には20歳の妹がいて、その世代のほとんどが介護職に対して辛いというイメージを持っています。でも私が実際に経験してみて、全くそんなことないと知りました。

三田

そうですね。私たちより若い世代にもっと介護の現場に興味を持ってもらいたいですよね。

勝部

私も採用に携わることもありますが、人と関わることに楽しみを見出せる人と一緒に仕事がしたいですね。

松下

スタッフの頑張りで「椿」は地域に必要とされてきている実感があります。そして、勝部さんが今いる東京都杉並区の「ふくろう宮前」はまだ始まったばかり。スタッフの成長で地域に貢献していきたいというのが、会社のビジョンです。

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